ベランダ防水工事は必要?
外壁は汚れたりひび割れたり、屋根はお住まいを守る傘なのでメンテナンスが必要な事はなんとなくイメージができると思います。
雨樋や雨戸などの付帯部も、それぞれに意味があって取り付けられています。
塗膜で保護されていて劣化すれば下地に直接ダメージが届きますし、何より見た目が悪いです。
では、ベランダの床はどうでしょうか。
外からだとかなり見えづらい場所ですし、劣化したらどのようなトラブルが起きるのか、あまり想像しにくいかと思います。
ベランダはメンテナンスを怠り、劣化を放置すると大変なトラブルになる事がある場所です。
今回は、その理由やメンテナンス方法についてお伝えします。
ベランダの劣化を放置すると?
ベランダは屋根や外壁のように傾斜が無く、水が流れにくい為、防水層が施してあります。
この防水層が劣化すると水はけが悪くなる、カビや苔が生える、ひび割れなどの劣化症状に繋がります。
それらの症状が見られた場合は、なるべく早めに防水工事をして補修、補強をしましょう。
劣化を放置すると、カビや苔などの胞子が窓を開けた時に室内に入ってきて、喘息やシックハウス症候群の原因になりかねません。
せっかく空気の入れ替えをしようと窓を開けたのに、体に悪影響を及ぼすかもしれないのです。
また、あまり知られてはいませんが、ベランダの劣化が原因により雨漏りに発展する事は少なくありません。
雨漏りが起きればお住まいの寿命を大幅に縮め、資産価値が低下する可能性があります。
水が建物に入ると湿った木材を好むシロアリを呼び寄せるので、一刻も早く対処しましょう。
ベランダのメンテナンス方法とは
ベランダの床の上には防水層があり、更にその上には防水層を紫外線などから守るトップコートが施してあります。
トップコートは約5年に1度の塗り替え、防水層は約10年に1度のメンテナンスが必要です。
ベランダの防水層のメンテナンスにはウレタン防水、FRP防水が一般的です。
ウレタン防水は液体のウレタン樹脂を塗装する事で防水層を形成し、比較的安価に工事ができます。
FRP防水は繊維強化プラスチック(Fiberglass又はFiber Reinforced Plastics)の略です。
液状の不飽和ポリエステル樹脂に硬化材を加え、この混合物をガラス繊維などの補強材と組み合わせ、一体化させた塗膜防水です。
船舶や浴槽にも用いられている為、高い水密性を持っています。
工期はわずか1~2日ほどで、ウレタン防水よりも軽量です。
いかがでしたでしょうか。
あまり知られていない防水工事なので、外壁塗装や屋根工事をする際に調査をするとベランダがボロボロになっていて施工が必要なお宅が多いです。
少しでも知識を持っておく事でスムーズに話が進むかと思います。
−N−