下塗りの重要性について
隠れた部分で仕上がりが決まる!外壁塗装の下塗り
なぜ下塗りが大切か
同業からみれば、良い塗装会社であるかは下塗りの出来で大きく変わります。
今回の記事ではなぜそう言い切れるのか説明していきます。
先ず下塗りに使われる物は「プライマー」「フィーラー」などと呼ばれています。
下塗りの目的としてはいくつかあり、どれも重要です。
- ・外壁が仕上げ用の塗料を吸い込み過ぎないため
- ・塗料を外壁にしっかりと密着させて丈夫な塗膜を作るため
- ・下地の色を隠す仕上げ用塗料の発色を良くして美しくするため
- ・錆びにくくする
他にも細かく理由はありますが、主な理由はこの4つです。
外壁塗装は建物の外観をよくするという役割だけに留まりません。下塗りをするということは、塗装の層を厚くするということであり、層を厚くすることが建物の耐久年数に直結します。
外壁のおかれている環境
そもそも住宅の置かれる環境は非常に過酷です。特に日本では台風による雨風、夏場の強烈な日射や冬場の寒さなど、季節によって建物がおかれている環境は変化します。
外壁はその様な厳しい状態に数十年と長い期間置かれます。
そして、外壁材の表面である塗装部分は、それら環境の影響をダイレクトに受けます。ダメージを最も大きく受ける部分なのです。
そのため、外壁の塗装は手順を踏んで、しっかりと塗られなければなりません。
外壁塗装は1度で終わらない!
塗装にも手順があり、段階を踏んで塗る必要があります。外壁塗装は一般には「下塗り」「中塗り」「上塗り」と、何日もかけて計3回の工程で仕上げます。(尚、「中塗り」と「上塗り」は同じ塗料を重ねて塗りますので上塗りを二回行うという方もいます。)しかし、下塗りは専用の物を使います。これらの工程は、それぞれの作業が確実に行われていなければなりません。特に下塗りは外壁表面に接するために重要なのです。
下塗りがいい加減な場合はどうなるか
外壁塗装は外観の状態で評価されます。きれいにムラ無く塗れていて良かったと思いませんか。
それが的確な評価であるかと言うと、必ずしもそうとは限りません。
下塗りの出来は塗装をして数ヵ月経った段階で分かることがほとんどです。塗装工事が終わったばかりの時は、表面がきれいなので気が付きにくいですが、屋外の過酷な環境に置かれると、わずか数年で施工の悪さが表面化してしまいます。
では、具体的にどの様な問題が発生するのでしょうか。代表例としては、塗膜の「浮き」や「剥がれ」、そして白い粉を吹く「チョーキング」などです。
これらの現象は温度変化や日射、そして雨水などによって発生しますが、通常であれば施工後すぐには起こりません。
しかし、下塗りがいい加減だと、塗装が剥げて1~2年程度の短い期間であっても発生する可能性が高くなります。ですから、下塗りは非常に重要で、隠れるからと言って無視をしてはいけないのです。
例えばシリコン系の外壁塗装は条件にもよりますが10年以上の耐久性が持続されると言われています。それが1~2年で剥がれてしまうのです。
住宅の外壁塗装は数百万円にもなり得る大きな工事で時間も掛かります。これが数年後にダメになってしまうことは、やはり避けていきたいところです。
下塗りが重要である3つのポイント
- ・下塗りが直接外壁表面に接するため
- ・密接で丈夫な塗膜をつくり、塗料の機能を最大限発揮させるため
- ・下塗りの状態が良かったかは数か月後に分かるため