ベランダ防水工事は必要?

投稿日:2023.6.23更新日:2023.6.23

外壁や屋根はメンテナンスが必要な事はなんとなくイメージができると思います。

雨樋や雨戸などの付帯部も、それぞれに意味があって取り付けられています。

 

では、ベランダの床はどうでしょうか。

外からだとかなり見えづらい場所ですし、劣化したらどのようなトラブルが起きるのか、あまり想像しにくいかと思います。

 

ベランダはメンテナンスを怠り、劣化を放置すると大変なトラブルになる事がある場所です。

今回は、その理由やメンテナンス方法についてお伝えします。

 

ベランダ床の防水工事が必要な理由

ベランダ防水工事は必要? (2)

ベランダ床の防水工事は、ベランダの機能を維持して安全に暮らせる住まいを保ち、建物の劣化を防ぐ工事だからです。

防水工事が必要な理由を詳しく掘り下げて確認しておきましょう。

 

防水層が劣化するから

ベランダ床には防水加工が施されていて、雨水で濡れても浸透していかないようになっています。

しかし、紫外線による防水層の劣化は経年的に起こってしまいます。

ベランダで硬いものを落としたり、ナイフなどの鋭利な刃物で傷つけてしまったりすると傷が付いて防水層の機能が失われてしまうでしょう。

毎日ベランダを使用していれば、少しずつ摩耗して防水層が薄くなっていきます。

このような物理的な原因のこともありますが、経年劣化でも防水層は機能を失うので、まったく使っていなかったとしても防水工事でコーティングすることが必要です。

 

防水性が低下すると雨漏りや建物の劣化の原因になるから

ベランダ床の防水性が低下しても「特にトラブルが発生しなければ放っておこう」と考えるかもしれません。

しかし、ベランダ床に水が染み込むようになると、ベランダの下に雨漏りをしていきます。

一戸建て住宅の2階のベランダなら、1階の天井や軒などに雨漏りを起こします。

マンション住まいの場合には、下の階のベランダに雨漏りが起きて隣人トラブルになるでしょう。

 

また、ベランダ床を通して侵入した水は真下に染み込むわけではありません。

横にも広がっていくので建物の躯体部分にも染み込んで劣化させるリスクがあります。

ベランダ床の防水性が低いまま放置していると建物の劣化が進み、長く住めなくなってしまう可能性があるのが大きな問題です。

 

ベランダ床の防水工事をすべきサイン

ベランダ床の防水工事は防水層の劣化のサインが出てきた時点ですぐにおこなうのが無難です。

劣化を放置して建物の躯体が長持ちしなくなってしまうリスクをできるだけ減らしましょう。

 

ここでは目視でもよくわかる防水工事をすべきサインを簡単に紹介します。

 

色褪せ

新築当時と比べてベランダ床が色褪せてきたと感じたら劣化のサインです。

特に日が当たりやすいところと、当たりにくいところで差がわかるようになったら防水層が劣化していると考えた方がいいでしょう。

入居したら写真を撮影しておいて、定期的に色合いを見て違いがはっきりとわかったら工事依頼をしようと考えるのがおすすめです。

 

ひび割れ・亀裂

ベランダ床にひび割れや亀裂が見られたら、間違いなく防水層は劣化しています。

深い亀裂でなければ雨漏りにまでは至りませんが、ひび割れを放置するとだんだんと大きくなっていくので早めの対処が必要です。

 

剥がれ

防水層が剥がれているときにはできるだけ早く対処しましょう。

表面が剥がれて他の部分とは違うというと気づいたときは防水工事を急ぐべきタイミングです。

剥がれた部分が広ければ広いほど、雨漏りなどにつながるリスクが高くなります。

 

膨れ

ベランダ床が平らだったはずなのに、膨れている部分があれば施工のやり直しが必要です。

防水工事をした後や新築直後に起こりやすい現象で、下地に含まれていた水分の影響で防水層が浮き上がってきています。

このままでは防水層が剥がれる可能性が高いので業者に相談して対処してもらいましょう。

 

コケや藻の発生

ベランダ床にコケや藻が発生しているときには防水層の表面は劣化が進んできています。

目視で特に劣化の様子が見られなくても、防水性が低下しているリスクがあるので早めに防水工事を手配しましょう。

 

ベランダからの雨漏り

ベランダ床から下に雨漏りをしている状況だったらすぐに防水工事をしましょう。

雨漏りをしている場合には、水が染み込んでしまった他の部分のメンテナンスも必要になる可能性があります。

少なくとも、十分に乾燥させてから防水工事をしなければ防水層の膨れが発生して剥がれるリスクがあります。

専門業者に相談して総合的に住宅診断をしてもらうのが大切です。

「腕が立つ職人の見極め方」については、こちらのページです。

 

ベランダ床の防水工事方法

ベランダ防水工事は必要? (1)

ベランダ床の劣化のサインが見られたら防水工事をしましょう。

ここでは近年使用されているベランダ床の防水工事方法を4種類紹介します。

 

ウレタン防水

ウレタン防水はベランダ床の防水工事で昔から最もよく用いられている工法です。

ウレタン樹脂をベランダ床に塗って防水層を作り上げる方法で、液状にしたウレタン樹脂を塗って乾燥させてゴム状の防水層を形成させます。

既存の防水層が傷んでいても特に修復作業をする必要なく、上から重ねて塗れるため、工期が短くて安価に施工してもらえるのが特徴です。

 

面積単価は3000~7500円で、10年くらいは耐用年数があります。

ただ、ウレタン防水は技術を要求されるため、経験があまりない職人が施工するとムラができてしまいがちです。

業者に依頼するときには実績を確認した方がいいでしょう。

 

シート防水

シート防水はベランダ床に防水層になるシートを敷く施工方法です。

ベランダ床に用いられるのは塩化ビニルシートとゴムシートで、どちらも耐用年数が高くて丈夫、かつ施工をしやすいので比較的品質が安定しやすい魅力があります。

耐用年数では塩化ビニルシートがゴムシートよりも優れていますが、価格ではゴムシートの方が安上がりです。

 

相場としては面積単価が塩化ビニルシートで3500~7500円、ゴムシートで2500~7000円です。

耐用年数は塩化ビニルシートで10~20年、ゴムシートで10~15年です。

特に塩化ビニルシートは紫外線に比較的強いので、日照が強いときにはゴムシートよりも長持ちします。

ただ、下地処理をしないとシートを敷きづらいのが塩化ビニルシートの欠点で、ゴムシートに比べると施工技術を要求されます。

 

FRP防水

FRP防水は繊維強化プラスチックを用いる工法です。

ベランダ床にFRPシートを敷いた上で、表面に樹脂コーティングをして防水層を作り上げます。

シート工法と異なるのはシートを敷くだけでなく、コーティングも必要になるので材料の費用が高くなりやすいことです。

 

FRP防水の工事費用は面積単価で5000~8000円です。

ただ、FRP防水で使用されるトップコートは紫外線にあまり強くないため、寿命は10年程度です。

FRP防水層は伸縮に弱いので、木質のベランダの場合には適していません。

 

トップコート塗装

ベランダ床のトップコートを塗り替える塗装工事はメンテナンスに有効です。

通常、ベランダ床の防水層にはトップコートで保護されています。

防水層の表面を覆う防水性・耐摩耗性があるコーティングです。

 

トップコートが劣化して防水層の急速な劣化が起こらない内に、トップコートを塗り替えると防水層の寿命が延びます。

トップコート塗装は寿命が5年程度ですが、施工費用は面積単価で1500円~2500円なので一回の費用は抑えることが可能です。

 

FRPかウレタンを使用することが可能で、ウレタンに比べるとFRPの方が1.2倍くらいの価格帯になっています。

定期メンテナンスとして優れているのがトップコート塗装です。

 

防水工事のことなら外装リフォームプロにご相談ください!

ベランダ防水工事は必要? (3)

ベランダ床の防水工事は少なくとも5年~15年に一度は必要になります。

早めにトップコート塗装をして防水層を守っていくか、劣化のサインが見えてきた時点でウレタン防水・シート防水・FRP防水をするかは考え方次第です。

ただ、ベランダの防水層の劣化のサインが出ているのに放置していると雨漏りや建物の劣化の原因になります。

ちょっとした変化に気付いたらできるだけ早めに対処しましょう。

 

外装リフォームプロは防水工事の施工実績の多い業者の紹介も行っています。

防水工事に関する不明点についても、豊富な知識でアドバイスをさせていただきますので、ぜひご活用ください。

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