落雪を防ぐ雪止めとは|後付けは可能?設置費用相場はいくら?
投稿日:2024.11.12更新日:2024.11.12
もうすぐ厳しい冬がやってきますね。冬支度の準備はお済みでしょうか。
冬が近づくと衣替えをしたり、コタツやストーブなどの暖房器具をご準備されると思います。
室内に目が行きがちですが、外装はどうでしょう。
毎年、屋根からの落雪によるニュースを目にします。
雪の多い地域だけでなく、少ないけど積もるような地域でも水を含んだ雪というのは危険を伴います。
思わぬトラブルに発展しないよう、雪止めの設置をご検討されてみてはいかがでしょうか。
今回は屋根の上に設置する雪止めについて詳しく紹介します。
安心して冬を過ごすために、ぜひ最後までご覧ください。
屋根に設置する雪止めとは
屋根に設置する雪止めとは、屋根の上に降った雪が重くなって滑り落ちてくるのを防ぐ金具のことをいいます。
積雪がある地域では雪止めを設置しておくことでさまざまなトラブルを未然に防ぐことができます。
屋根からの落雪で起こり得るトラブルとは
雪というのは意外と重さがあるものです。
雪が多い季節だけでなく、少ない地域だと雨と混ざって凍った雪は重量があります。
そのような重さのある雪が高い屋根の上から落ちると、どんなトラブルに発展する可能性があるのか紹介します。
物損事故
雪が隣の家に落ちると庭や玄関前に置いてある家財を傷つける恐れがあります。
具体的には車、自転車、屋根、カーポート雨樋、室外機、窓サッシ、植木鉢などが挙げられます。
敷地の占拠
隣の家から落ちてきた雪が庭や玄関前、駐車場などに落ちてくると生活に支障をきたします。
気温が低ければなかなか雪も溶けないので長期間、敷地を占拠するので雪かきをしなければなりません。
自宅に降った雪ではないのに雪かきをするとなると、体力を使いますしストレスも溜まるでしょう。
そうなれば近隣トラブルに発展する可能性があります。
人身事故
最も最悪なケースは屋根からの落雪が隣人や通行人の上に落ちてしまうことです。
硬い、または重い雪がぶつかるとケガをする恐れがあります。
雪の量や当たり所によっては命を落とす場合もあり、ニュースでも目にします。
雪止めの設置は民法でも定められています
雪止めの設置は民法218条でも『隣家の土地に雨水を流さないようにしなければならない』と定められています。
雨水とは雪も含まれると考えられるため、お住まいの周りを見て隣の家に雪が落ちないように配慮しなければなりません。
そのため、積雪のある地域では雪止めの設置を行うことが推奨されています。
雪止めを設置するメリット
雪止めを設置するとどのようなメリットがあるのでしょう。
費用がかかっても雪止めを設置することをおすすめする理由を紹介します。
落雪によるトラブルを防ぐ
傾斜があり雪止めがない屋根だと、屋根に積もった雪がドサッと一気に落ちてしまいます。
雪止めがあれば、ある程度の落雪を食い止めることができるので思わぬトラブルを未然に防ぐことができます。
雨樋や庇、カーポートなどの破損を防げる
屋根からの落雪は隣の家だけでなく、ご自宅の破損も防ぐことができます。
落雪によりご破損しやすい付帯部は雨樋です。
雨樋が雪の重みで歪んでしまったり、外れてしまうことがあります。
そうなれば補修や交換工事が必要になったり、放置し続けると雨漏りに繋がることもあります。
雪止めを設置するデメリット
雪止めを設置することは「絶対に良い」とも言い切れません。
メリットだけでなくデメリットも知り、設置するかどうかをご検討いただければと思います。
費用がかかる
雪止めの設置には材料費や足場代、業者の人件費などの費用がかかります。
ただ、「雪止め設置にかかる費用」より、「設置しないでトラブルが起こった場合の費用」の方が高額になるケースがほとんどです。
雪下ろしの邪魔になる
降雪量が多い地域だと屋根の雪下ろしが必要な場合があります。
その際に、雪止めが邪魔になって雪下ろしがしにくくなることから、雪止めを設置していないお住まいもあります。
後付けができる3つの雪止め金具とは
今は屋根に雪止めが設置されていなくても、後付けをすることが可能です。
屋根全体の葺き替えが必要なわけではないので、安心して過ごすためにも取り付けを検討されてみてはいかがでしょうか。
ここでは後付けのできる雪止め金具の種類を3つ紹介します。
金具タイプ
扇形、台形などの金具を等間隔に複数個並べて設置するタイプです。
屋根で滑り落ちる雪を分断して少量の落雪を防ぎます。
積雪量がそれほど多くない地域で、あまりコストをかけずに雪止めを設置したい方におすすめです。
アングルタイプ
アングルタイプは横長の棒で落雪をせき止めるように設置します。
先ほど紹介した金具タイプよりも広い面積でしっかりと雪の落下を防いでくれます。
積雪量が多い地域や雪が滑りやすいような形状の屋根の場合におすすめです。
ネットタイプ
こちらの画像は株式会社キョークが製造販売している、ゆきもちくんSという製品です。
ネットタイプは金網を屋根の軒先に被せるように設置し、フェンスのように雪をせき止める雪止めです。
細かな網目が雪を引っかけ、滑り落ちにくくします。
紹介した3つの雪止めの中で最も効果的な雪止めです。
雪止め後付けの費用相場は?
雪止めの設置は屋根の面積やタイプ、業者によって大きく変動します。
以下は一般的な大きさのお住まいで雪止めを設置した場合の費用相場です。
雪止めのタイプ | 費用相場 |
金具タイプ | 約10~15万円 |
アングルタイプ | 約15~20万円 |
ネットタイプ | 約15~45万円 |
上記はあくまで目安ですので、参考程度になさってください。
また、屋根の勾配や高さによって足場が必要になるケースがあります。
足場代は一般的な大きさのお住まいで約20万円前後です。
費用を抑えたい場合は業者選びが重要!
雪止めの設置費用は同じお住まい・同じ雪止め製品であっても、業者によって費用が異なります。
また、知識や経験が乏しい業者だと設置方法を誤ってしまい、雨漏りになることも。
そのため、雪止めの設置を満足のいくものにするためには、業者選びが非常に重要です。
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