屋根の種類と特徴
投稿日:2021.2.28更新日:2022.4.19
屋根の種類と特徴
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うちは瓦屋根だからメンテナンスフリーだよね?
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どんな屋根にも共通して言えることですが、素材自体は高耐久でも、建物に固定している以上、完全なるメンテナンスフリーな屋根というものは、現在のところ存在しません。
屋根材ごとに異なる点検やメンテナンスのタイミングを見ていきましょう!
スレート屋根
スレート屋根は、薄い板状の屋根です。外壁に使用されることもあります。
安価で軽く、扱いやすく、デザインも豊富なため、今もっとも普及しているタイプ。原料はセメントと繊維。商品名(コロニアル・カラーベスト)で呼ばれることも。
築10年ごろ塗装
築20年〜カバー工法や葺き替えを検討
岩石を加工しており、高級感がある。高価だが、塗装不要で、長く使える。デメリットは、重量がある(地震に弱い)ことと、扱える施工店が限られるところでしょう。
定期点検で割れ、ずれがないことを確認
金属屋根
軽量で地震に強い金属屋根。瓦屋根からの葺き替えや、カバー工法にも適しています。素材によって耐久性に幅があります。断熱性や遮音性は他の屋根材に比べると低いので、断熱材などの導入を考慮する必要があるでしょう。
鋼板に亜鉛めっきを施したもの。安価で軽量、施工しやすいが、錆びやすく断熱性が低い。現在は減少傾向にある。
5年〜10年ごと塗装
築5〜20年で葺き替えを検討
アルミニウム・亜鉛・シリコンからなる鋼板。トタンに比べ高耐久だが、全く錆びない訳ではない。軽量でカバー工法にも最適。遮音性と断熱性に考慮した製品がおすすめ。
築10〜15年で塗装
築20〜30年で吹き替えを検討
ガルバニウムと同じ原料の鋼板で、表面に細かな天然石が付いている。そのため、ガルバリウムより防音・遮熱効果が高く、石粒が剥がれない限り、塗装の必要がない。
定期点検で石粒の剥がれなど確認
築30〜50年で葺き替えを検討
ガルバリウムよりも高耐久で50年ほどもつ。価格はガルバリウムの2倍ほど。塩害に強いため、沿岸部での使用にはおすすめ。
沿岸部など過酷な環境では定期的に塗装が必要
定期点検で破損の確認
アスファルトシングル
日本での普及率はあまり高くありませんが、北米ではポピュラーな屋根材です。
アスファルトシングルの上に、アスファルトシングルを重ねることや、金属屋根を被せることが可能です。また、スレート屋根にアスファルトシングルを被せることも可能です。
不織布やグラスファイバーにアスファルトを含ませ、表面を細かい石粒やアクリル樹脂で加工した、シート状の屋根材。軽量で地震にも強く、防水性・遮音性があり、価格も抑えめ。
定期点検ではがれ・破れ・カビ・コケを確認
築10〜30年でカバー工法を検討
2006年以前の建築物に使われているスレート屋根やアスファルトシングル・セメント瓦には、アスベストが含まれている可能性があります。
(2006年の規制より前から、使用率は減少傾向にありましたので、該当する製品か否かはリフォーム店に確認してみましょう。)
もし、ご自宅の屋根がアスベスト含有の製品だったとしても、屋根材の中でセメントやアスファルトと結合していますから、何もしなければ特に心配は要りません。
ただし、高圧洗浄や解体をすれば飛散する可能性がゼロではありませんので、DIYでの屋根工事はやめておいた方が良いでしょう。
瓦屋根
飛鳥時代のものが現存するなど、耐久性の高い日本瓦。明治時代には洋瓦が、高度経済成長期にはセメント瓦が登場しました。瓦屋根は重量があるため耐震性が低く、金属屋根に葺き替える方もいらっしゃいますが、現代では化粧スレート同等の軽さを実現した陶板屋根も登場しています。
原料は粘土で、素焼きのものと釉薬を掛けて焼いたものがある。割れない限りは100年以上使用できる。接着剤となる漆喰は定期的にメンテナスが必要。
定期点検で破損を確認
漆喰部は約15年ごとにメンテナンス
モニエル瓦とも呼ぶ。セメントと川砂を混ぜて日本瓦に似せたもので、耐久性は高くない。表面が経年でザラザラしてくるので、日本瓦と見分けられる。
定期点検で破損を確認
10〜15年ごとに塗装
30〜40年で葺き替えを検討
粘土製・セメント製・金属製があり、形状も波型(S字)とフラット(F字)がある。耐久性やメンテナンスの頻度は素材に準じる。南欧風になる混ぜ葺き(複数の色を取り混ぜる)も人気。
定期点検で破損やズレ、塗装の必要性を確認
日本瓦を平たく、中空構造にしたもので、化粧スレート同等の軽さを実現。固定は専用のステンレス金具だから、漆喰工事も不要。初期費用が高めだが、メンテナンス費は安い。
定期点検で破損やズレを確認
陸屋根
屋上など、ほとんど傾斜のない屋根のことです。平屋根とも呼びます。
表面に、傷・ひび割れ・色褪せ・浮きが見られたり、植物が生えてきた、排水不良などが見られたら、点検を依頼しましょう。陸屋根は防水工事の方法にもよりますが、5〜10年ごとに防水工事が必要。
定期的に防水性工事
外装リフォームプロにお任せください!
屋根はお客さまから見えないので、定期的な点検が必要です。
(時々ご自身で屋根に登ってしまう方がいらっしゃいますが、危険ですのでおやめくださいね。)
外装リフォームプロの点検は無料ですし、屋根の不調は放置すると金額が膨らみがちですので、お気軽にご連絡くださいね。