屋根の葺き替え費用完全ガイド|業者選びに失敗しない見積もり術も大公開

投稿日:2025.3.14

屋根の葺き替えは、家を守る上で大切な作業です。

しかし、屋根の葺き替えなんて一生のうちに何度も経験するものではありません。

いざ専門業者から見積りをとっても「この金額って適正なの?」「追加料金が発生しないか不安」など、次々に疑問や不安が湧き上がってくるものです。

 

外装リフォームプロ

この記事では、屋根の葺き替え費用の相場や失敗しない業者選びのコツまで徹底解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください!

屋根の葺き替え費用の相場はどれくらい?

屋根の葺き替え費用は、屋根の大きさや使用する屋根材の種類、屋根の状態などによって大きく変動します。

そのため

・「坪」ごとの費用目安
・「屋根材」ごとの費用目安
・「屋根の状態」や「施工内容」によって異なる費用ポイント

に分けて解説していきます。

坪ごとの費用目安

屋根の葺き替え費用は、一般的に坪数で計算されます。

【一般的な坪数ごとの目安】

瓦屋根の葺き替え:約3万円~8万円/坪

スレート屋根の葺き替え:約4万円~6万円/坪

30坪の住宅の場合、瓦屋根の葺き替え費用は約90万円~240万円、スレート屋根の葺き替え費用は約120万円~180万円となります。

屋根の形状が複雑な場合や高所作業が必要な場合は、さらに坪単価が上がる可能性があります。

他にも、現在使用している屋根材の撤去費や下地の補修費などが別途発生する場合もあるため、あくまでも坪単価は目安として考えましょう。

屋根材別の費用目安

屋根材の種類によっても、葺き替え費用は大きく異なります。
費用の目安は以下の通りです

【屋根材の種類ごとの目安】

ガルバリウム鋼板:5,000〜12,000円/㎡
軽量瓦:6,000〜12,000/㎡
アスファルトシングル:5,000〜9,000/㎡

ガルバリウム鋼板は、耐久性が高く軽量であり、人気の高い屋根材の一つです。

また、同じガルバリウム鋼板でも、断熱材の有無で金額に差が生じます。

軽量瓦は他の屋根材に比べて高額ですが、耐久性に優れているため長期的に見るとメンテナンス費用を抑えることができます。

ちなみに、最近人気が出てきているのがアスファルトシングルです。
防水性や耐久性が高いだけでなく「洋風なデザインの家にも合う」というのが人気の理由です。

費用面だけでなく、お住まいの地域の気候やデザイン性なども考慮して最適な屋根材を選びましょう。

屋根の状態や施工内容で変わる費用のポイント

屋根の状態や施工内容によっても、葺き替え費用は変動します。

【費用が変動するケース】

☑︎屋根の形状が複雑である
☑︎高所での作業が必要である
☑︎アスベストを含む屋根材の撤去が必要

屋根の形状が複雑な場合、施工が難しく手間がかかるため、割高になる傾向にあります。

また、アスベストは特別産業廃棄物に分類され、扱うことのできる施工業者が限られるため高額となる場合が多いです。またアスベストは処分費用も高額となります。

 

屋根の葺き替え費用額を決める3つの要素

屋根の葺き替え費用の目安をお伝えしましたが、費用額を決める要素は他にもあります。
ここでは、費用額が大きく変わる3つの要素について詳しく解説します。

①施工面積

1つ目の要素は、施工面積です。

当たり前ですが、施工面積に比例して高くなります。
施工面積が広いほど、使用する屋根材の量や作業時間がかかるため、費用が高くなります。

施工面積を正確に把握するためには、専門業者による現地調査が必要です。

現地調査では、屋根の形状や既存の屋根材の種類、屋根の状態などを詳しく調査し、正確な施工面積を算出します。

②使用する屋根材の種類とグレード

2つ目の要素は、使用する屋根材の種類とグレードです。

例えば「瓦」と一言で言っても、様々な種類がありそれぞれ特徴や価格帯が異なります。

いぶし銀と呼ばれる灰色が特徴の「いぶし瓦」は、表面がコーティングされた「陶器瓦」と比較すると、高級な屋根材になります。

瓦以外にも耐久性を向上させるための特殊なコーティングをしている屋根材など、様々な種類とグレードがあります。

それぞれの特徴を比較しながら、予算や家のデザインなどに合わせて選ぶことが大切です。

③施工方法(カバー工法 vs 葺き替え)

そして3つ目の要素が施工方法です。

屋根のリフォーム方法には「葺き替え」だけでなく「カバー工法」という施工方法もあります。
それぞれの特徴をまとめました。

カバー工法

葺き替え

特徴

既存の屋根の上に
新しい屋根材をかぶせる

新しい屋根に交換する

メリット

・費用が比較的安い
・工期が短い
・防音性や断熱性が向上

・下地の補修ができる
・屋根の軽量化が可能
・寿命が長くなる

デメリット

・屋根が重くなる
・下地が劣化していると施工不可
・後々、撤去費用が増える

・費用が高い
・工期が長い

お勧め

・既存の屋根が比較的傷んでいない
・予算を抑えたい
・工事期間を短くしたい

・メンテナンスコストを抑えたい
・屋根が劣化している
・瓦屋根でカバー工法が不可

どちらの施工方法にもメリット・デメリットが存在します。
屋根の状態や、建物の構造、予算などを考慮した上で、選びましょう。

屋根の葺き替え費用を安く抑える方法

屋根の葺き替えは、高額な費用がかかるからこそ、少しでも費用を抑えたいですよね。
屋根の葺き替え費用を安く抑えるための方法を4つのポイントでご紹介します。

補助金・助成金を活用する
信頼できる業者を選ぶ
まとめ工事でコストを削減する
施工時期を調整する

詳しく見ていきましょう。

補助金・助成金を活用する

1つ目の方法は、補助金・助成金を活用する方法です。

屋根の葺き替え工事で、省エネ性能の高い屋根材に変更する場合や、耐震性を向上させるための工事を行う場合に、国や地方自治体から補助金や補助金が支給される場合があります。

ただし、補助金や補助金の申請には、一定の条件を満たす必要があります。
例えば、指定された屋根材を使用することや、指定された業者に工事を依頼することなどが条件となる場合があります。

また、申請期間が限定されている場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。

補助金や助成金の情報は、各地方自治体のホームページや、国土交通省のホームページなどで確認することができます。

また、屋根の専門業者に相談することで、利用できる補助金や助成金の情報を教えてもらうこともできます。

信頼できる業者を選ぶ

2つ目の方法は、信頼できる業者を選ぶことです。

業者選びはとても重要であり、 悪質な業者に依頼してしまうと費用面だけでなく、手抜き工事などが行われる危険性もあります。

信頼できる業者を選ぶためには、複数の業者から見積もりを取り、見積もり内容を比較検討することが大切です

業者の評判や口コミも忘れずに調べましょう。


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まとめ工事でコストを削減する

3つ目の方法は、他のリフォーム工事もまとめて行うことでコスト削減する方法です。

屋根の葺き替え以外にも、外壁塗装や雨樋の交換なども一度検討してみましょう。

複数の工事を同じ業者に依頼することで、費用面以外にも打ち合わせの手間を省けるなど、時間的にも労力的にもメリットが多く存在します。

ただし、まとめ工事を行う際には、それぞれの工事の専門知識がある業者を選びましょう。

施工時期を調整する

4つ目の方法は、施工時期を調整する方法です。

屋根の葺き替え費用は、施工時期によって変動する場合があります。
一般的に、梅雨や台風シーズンなどの悪天候が続く時期は、工事の必要性が難しいため、費用が安くなる傾向があります。

また、業者の繁忙期を避けることも有効な手段です。
春や秋は、工事の依頼が集中するため費用が高くなる傾向があります。

ただし、工事を依頼するタイミングとして、天候や気温なども考慮する必要があります。

例えば、真夏や真冬は作業効率が悪く、工事期間が長くなる可能性があります。

事前に「施工依頼時期は柔軟に対応できる」ことを伝えた上で、費用を抑えたい旨について相談すると良いでしょう。

業者選びに失敗しない見積り術

実際に業者から見積りを取ったものの「判断ポイントが分からない」と悩む場合も多いと思います。
そこで、業者選びに失敗しないための見積り術についても詳しく解説します。

見積り内訳を確認する

まずは、しっかりと見積り内訳を確認しましょう。

見積書には「使用する屋根材の種類」「数量」「工事内容」「費用」などの詳細が記載されています。

もし、記載されていない項目があった場合には、遠慮せずに確認しましょう。
詳細が記載されておらず「一式」という項目で費用が記載されている場合にも、具体的にどのような工事が行われるのか確認する必要があります。

また、不要な工事が含まれていないかという視点で確認することも大切です。
見積書の内容を理解することで、安心して工事を依頼することができるようになります。

複数の業者から見積もりして比較する

業者を選ぶ際には、必ず複数の業者から見積りを取って、比較検討しましょう。

複数の業者から見積り検討することで、相場価格を捉えることができます。
また、業者によって保証内容や金額だけでなく工事内容も異なるため、自分に合った業者を選ぶことができます。

また、見積りを取る際には、同じ条件で見積りを依頼することも大切です。


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「安すぎる見積もり」に注意すべき理由

業者を選ぶ際に、「安すぎる見積もり」には注意しましょう。

手抜き工事や、不当な追加料金を請求される可能性があります

また、安い理由としてアフターフォローがないケースも存在します。
見積もりが安すぎる業者に依頼することで、初期費用は抑えられたとしても、結果的に追加費用が発生したり、手抜き工事によって屋根の寿命が短くなるおそれがあります。

長期的に見ると、費用が高くなってしまうかもしれません。

業者を選ぶ際には価格だけでなく、業者の実績や評判、保証内容なども確認して総合的に判断するようにしましょう。

見積り時に価格交渉できるポイント

見積りを確認後は、価格交渉できるポイントを調べることも大切です。

【交渉できるポイント】

・複数の業者から見積りを取り、価格交渉を行う
・見積り内容から省ける工事がないか確認する
・現金払いなどの支払い方法による割引交渉を行う
・工事期間を調整し、割引交渉を行う

ただし、過度な価格交渉は、業者のモチベーションを下げることにも繋がります。
見積りを依頼する際に、予算や希望を伝えることが大切です。

屋根の葺き替え費用に関するよくある質問Q&A

最後に、屋根の葺き替え費用に関するよくある質問をご紹介します。

Q1:低価格の屋根材を選ぶデメリットはありますか?

低価格の屋根材は、高価格なものに比べて、寿命が短い傾向にあります。

そのため、頻繁なメンテナンスや交換作業が必要となり、結果的に長期的なコストがかさむ可能性があります。

しかし、最近では「ガルバリウム鋼板」のような費用を抑えつつ、耐久性の高い屋根材も存在します。
見積りを取る際には、ご自身の希望を伝えた上で業者に依頼することが大切です。

Q2:屋根の葺き替え費用に含まれるものは何ですか?

屋根の葺き替え費用には、一般的に、以下の費用が含まれています。

・屋根材の費用
・既存屋根材の処分費用
・下地の補修費用
・施工費用
・足場の設置費用
・諸経費

ただし、業者によって費用に含まれる金額が異なる場合があるため、事前に確認しましょう。

Q3:屋根の葺き替え後のメンテナンス方法を教えてください

1年に1〜2回の頻度で、定期点検と掃除を行いましょう。

【チェックポイント】
☑︎屋根材のズレや割れはないか
☑︎屋根の表面にコケやカビが生えていないか
☑︎雨樋などに詰まりが生じていないか

特に、台風や大雪の後は早めに確認作業を行うのがお勧めです。

強風や飛来物によって屋根が破損してしまうケースがあります。

なお、自分で点検するのが難しい箇所や高所での作業になる場合は、無理をせずに専門業者に依頼しましょう。

まとめ:費用を抑えつつ、長く安心して過ごせる住まいを手に入れよう

今回は、屋根の葺き替え費用の相場や費用を安く抑えるポイントについて解説しました。
屋根の葺き替え費用は決して安くはありません。

しかし、正しい葺き替えに関する知識と正しい業者選びによって、費用を抑えながら、長く安心して過ごせる住まいをを手に入れることができます。

まずは見積りを取るところから始めましょう。

 


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*MS

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